ADSLサービスが終了するのをきっかけに、楽天モバイルを固定回線として使おう!という点がクローズアップされています。
楽天モバイルは楽天自社回線エリアであれば月間無制限で使えて月額3,278円、ADSL並みの料金でADSLより速い固定回線を構築できるという期待があります。
こんな使い方をする前提として「楽天自社回線を確実に使う」「パートナー回線に切り替わらない」という使い方が必要になってきます。
そのための仕組みが「バンド3固定」です。
楽天モバイル自社回線の電波「バンド3」への接続を固定化し、パートナー回線(バンド18)につながらないようにすることで、確実に「使い放題で月額3,278円」を実現しよう、ということです。
この記事では楽天モバイルが実質1円でバラマキ中のポケットWi-Fiルーター「Rakuten Wi-Fi Pocket 2B(通称パンダルーター)」で楽天回線固定化に関する情報をまとめています。
パンダルーターとは?Rakuten Wi-Fi Pocket 2B
楽天モバイルが提供・販売しているポケットWi-Fiルーターが「Rakuten Wi-Fi Pocket 2B(通称パンダルーター)」です。
楽天モバイル回線をスマホで使うのではなく、モバイルルーターとして使おうという場合に使う製品であり、特長は「1円で買える」「そのうえ楽天ポイントが5,000ポイントもらえる」という点です。
また、楽天モバイルの回線契約自体が「3か月間無料」なので、楽天ポイントを5,000ポイントもらった上に3か月間無料お試しができる、という点が最大のメリットです。
Rakuten Wi-Fi Pocket 2B(通称パンダルーター)
基本はWi-Fi接続で使う(Wi-Fiテザリング)
Rakuten Wi-Fi Pocket 2BはWi-Fiルーターなので、基本的な使い方はWi-Fi接続して使います。
ご利用のスマホやパソコンなどをRakuten Wi-Fi Pocket 2BへWi-Fi接続して使う使い方です。
パソコンからUSB接続しても使える(USBテザリング)
また、Rakuten Wi-Fi Pocket 2Bには「USBテザリング」という機能も使えます。
パソコンとRakuten Wi-Fi Pocket 2BをUSBケーブルでつなぐことで、「Wi-Fiテザリング」ではなくUSB接続による「USBテザリング」での利用ができます。
一般的にはWi-FiテザリングよりもUSBテザリングの方が通信速度が速くなる傾向があります。
もちろん、USBテザリングとWi-Fiテザリングを同時に使うことも可能、ノートパソコンをUSBテザリングで使いながらスマホでWi-Fiテザリングを利用する、という使い方もできます。
トラベルルーターなどの利用で有線LANも使える
Rakuten Wi-Fi Pocket 2Bの「USBテザリング」機能を使ってLANポートに変換してくれる「トラベルルーター」などを使えば、本格的な有線LANポートを使った自宅内ネットワークも構築できます。
USBテザリングをLANポートに変換できるルーターはさまざまな製品が出ていますが、現在人気なのが通称「マンゴールーター」と呼ばれるトラベルルーターです。
このような製品を使ってUSBテザリングからLANポートに変換することで、あとは本格的に自宅内にWi-Fiルーターを導入して自宅内ネットワークを構築することができます。
お試し利用から本格的な自宅ネットワークまで使える
このように、Rakuten Wi-Fi Pocket 2Bは楽天回線契約と一緒に「1円で買える」「楽天ポイントが5,000ポイントもらえる」「回線契約も3か月間無料」というお得なキャンペーンで使うことができます。
そして、モバイルルーターとしての利用(Wi-Fiテザリング)からUSBテザリング、そしてトラベルルーターを使えば本格的な自宅内ネットワークの構築までできてしまいます。
自宅で楽天モバイルの自社回線が使えるのかどうか、の確認も無料でできます。
使えるとわかった場合の拡張性も十分です。
キャンペーン利用でこうなる
楽天モバイルで回線契約とRakuten Wi-Fi Pocket 2B購入をする場合、キャンペーン適用により費用面・契約面は以下のようになります。
初期費用 | 事務手数料 | 無料 |
---|---|---|
端末代金 | 1円 | |
月額費用 | ~1GB/月 | 0円/月 |
1GB/月~3GB/月 | 1,078円/月 | |
3GB/月~20GB/月 | 2,178円/月 | |
20GB/月~無制限 | 3,278円/月 | |
契約形態 | 契約期間 | 契約期間なし |
解約時 違約金 | 違約金なし | |
MNP転出 手数料 | 無料 | |
キャンペーン 特典 | ポイント還元 | 5,000ポイント ※楽天ポイント |
月額無料特典 | 3か月間の月額料金無料 |
初期費用・3か月間の月額費用・解約時費用はすべて無料です。
また、特典でもらった楽天ポイント5,000ポイントを使ってトラベルルーターやWi-Fiルーターなどを追加購入し、本格的な自宅ネットワークを構築するのもよいでしょう。
楽天モバイルでバンド3固定化するメリット
楽天モバイルは自社回線エリアであればデータ通信量無制限の使い放題で月額最大3,278円です。
そして楽天モバイルではモバイルルーター「Rakuten Wi-Fi Pocket 2B(通称パンダルーター)」を提供しており、データ通信用のサービスとしても積極的に展開しています。
スマホ用回線ではなくデータ通信専用回線として使う場合に、楽天モバイルを最大限に使い倒すために必要なのが「バンド3固定」です。
ルーターの受信周波数をバンド3(楽天自社回線)に固定することで、パートナー回線に切り替わることを防ぎ、確実に「データ通信量無制限」「月額最大3,278円」を実現するために設定です。
つまり、自社回線とパートナー回線が混在するエリアにおいて、パートナーエリアへの接続を排除し確実に楽天自社回線エリアに接続するために「バンド3固定」が必要なのです。
楽天モバイルの2つのエリア
楽天モバイルには「自社回線エリア」と「パートナー回線エリア」があります。
本来は自社設備を使った回線エリアでサービス提供すべきですが、楽天モバイルは2020年4月にサービス開始したばかりのキャリアであり、まだまだ自社回線エリアは絶賛エリア拡大中です。
そして、当面の全国をカバーするエリアとしてKDDI(au)のプラチナバンド(Band18)を借りて「パートナーエリア」として提供しています。
2つのエリアは以下のようにまとめることができます。
回線エリア | 回線周波数 | 回線エリアの特徴 |
---|---|---|
楽天自社回線 | Band3 | 通信データ容量の上限なし(使い放題) |
パートナー回線 | Band18 | 月間の高速通信は5GB/月まで ※5GB/月を超過後は1Mbpsに速度制限 |
パートナーエリアの提供状況
現在のパートナーエリアは楽天モバイルの自社回線エリアが全国をカバーできるまでの間、KDDIから電波を借りて運営しています。
このため、自社回線エリアの拡大により次第にパートナーエリアは縮小しやがて終了していきます。
実際、東京都23区内などではすでにパートナー回線の提供は終了しており、同地域内では楽天自社回線の電波のみ利用可能となっています。
KDDIでは楽天モバイル向けに提供しているエリアの情報およびそれぞれのエリアでの提供終了予定を開示しています。
上記エリア情報を見るとわかるように、多くの地方都市含めて2023年3月にはパートナーエリアは終了を予定しており、以降は楽天自社回線エリアのみとなります。
2つの混在するエリアにおいて確実に楽天回線を利用する
楽天モバイルを固定回線の代わりとして使う場合において、自社回線とパートナー回線が混在するエリアでの利用では確実に楽天回線を使う必要があります。
楽天回線が「データ通信容量無制限」であるのに対しパートナー回線では「月間5GB/月まで」だからです。
現時点での東京都23区内のように、すでにパートナー回線が終了しているエリアでは固定しなくても楽天モバイル回線しかありません。
しかし、まだ多くのエリアでは楽天回線とパートナー回線が混在しており、この場合には強制的にでも楽天回線(バンド3)を利用したいわけです。
このために、バンド3固定の仕組みや手順が望まれています。
パンダルーターはバンド3固定できる?できない?
パンダルーター(Rakuten Wi-Fi Pocket 2B)は正確に言えば「バンド3固定はできない」となります。
ただし、「強制的にバンド3を選択することができる」という機能もあります。
つまりスマホなどでは普通に使える「モバイル通信」の「キャリア選択」と同じ機能が使える、ということになります。
- Band3(楽天モバイル:44011)を選択することができる
- Band3固定はできない
「バンド3の選択」と「バンド3の固定」は何が違う?
楽天モバイルでは自社設備によるエリア(楽天自社回線エリア)とKDDI(au)から借りているエリア(パートナーエリア)があります。
自社回線エリアは周波数帯がバンド3(B3)、パートナーエリアはバンド18(B18)です。
自社回線エリアは全国で絶賛拡大中であり、日本国内では「自社回線エリアのみ」のエリア、「自社回線とパートナーエリアの混在」するエリア、そしてパートナーエリアのみのエリアが存在します。
いずれにしても、今後楽天モバイル自社回線エリアの拡大により、パートナーエリアは縮小されていき、やがて使えなくなります。
このような状況の中で、楽天モバイルのSIMを刺したスマホやルーターは、自社回線かパートナー回線か、どちらか電波状態の良いほうを掴んで通信します。
仮に楽天自社回線が使えたとしても、パートナーエリアの方が電波状態が良ければパートナー回線につながります。
これを強制的に楽天自社回線に繋げるのが「バンド3の選択」となります。
強制的にバンド3を選択しても、通信できないような電波状態であれば再度バンド18(パートナー回線)に接続が切り替わってしまいます。
「バンド3固定」とはバンド3以外には切り替わらないようにすることです。
電波状況が良くなくてもパートナー回線(バンド18)に戻らないように固定することで、強制的に楽天自社回線しか使えないようにすることが「バンド3固定」です。
「バンド3固定」している状態で、もし楽天自社回線が通信できないほどの電波状態であれば、通信できません(笑)。
「バンド3の選択」をするとどうなる?
Rakuten Wi-Fi Pocket 2Bでバンド3を選択してもそれは一時的な設定、設定後の電波状況によっては再度パートナー回線に切り替わったりします。
Rakuten Wi-Fi Pocket 2Bはモバイルルーターなので、持ち運んで使って電波状況が変わればその分パートナー回線に切り替わる可能性が大きくなります。
また、自宅の固定回線の代わりに使うとした場合でもやはり電波状況によってはパートナー回線に切り替わることもあります。
その場合、再度「バンド3の選択」を設定しなおすことになります。
Rakuten Wi-Fi Pocket 2Bは「バンド3の選択」は可能ですが「バンド3の固定」はできません。
「バンド3」で通信しているかどうかわかる?
では、楽天モバイルの回線が「自社回線」と「パートナー回線」のどちらに使がっているのか?は分かるのでしょうか?
リアルタイムではありませんが、どちらの回線に使がっているかは「My楽天モバイル」アプリを見るとわかります。
また、パートナー回線の設定を「高速データ通信OFF」と設定しておくことで、パートナー回線に切り替わると通信速度が遅くなり、体感速度でわかる、という使い方もできます。
まとめ、パンダルーターで楽天モバイルの固定回線化はできる?
十分に楽天回線が受信できる場所であればパンダルーター(Rakuten Wi-Fi Pocket 2B)で固定回線と同じような使い方ができます。
楽天モバイル回線(Band3)の選択
パンダルーターの設定画面を使って、楽天回線(44011)を選択することで、強制的に通信回線を楽天モバイル自社回線とすることができます。
この場合、楽天モバイル自社回線が受信できないエリアであれば、そもそも楽天回線(44011)が表示されません(あきらめてください)。
持ち歩くと回線が切り替わるかも
パンダルーター(Rakuten Wi-Fi Pocket 2B)はモバイルルーターなので持ち運んで使うこともできます。
様々な場所へ持ち運ぶことで、楽天回線が受信できない場合や楽天回線よりパートナー回線の方が受信感度が良い場合などは、自動的にパートナー回線(Band18)に切り替わります。
なので、定期的に今受信している回線がどちらの回線なのかをチェック、必要であれば再度設定画面より楽天回線(44011)の選択が必要、となります。
接続回線はMy楽天モバイルで確認できる
現在楽天自社回線に接続しているのかパートナー回線に接続しているのか、は「My楽天モバイル」アプリを見るとわかります。
リアルタイムではありませんが、ほぼ正確にどちらの回線をつかんでいるのかを確認することができます。
一番確実なのはパンダルーター(Rakuten Wi-Fi Pocket 2B)の設定画面で確認することです。
こまめに確認することでパンダルーターでも楽天回線固定利用はできる
このように、パンダルーター(Rakuten Wi-Fi Pocket 2B)でも十分に楽天回線の固定利用(バンド3固定)することができます。
ポイントとしてはパートナー回線接続時のデータ高速モードをOFF(低速通信)にしておくことです。
高速モードをOFFにしておくと、パートナー回線接続時にはギガを消費しないし通信速度が1Mbpsと低速になります。
これにより、使っていると「ん?何か遅い?」とわかる場合が多いでしょう。
本格的な固定回線利用ならホームルーターおすすめ
そして、Rakuten Wi-Fi Pocket 2Bを使って「楽天モバイルを自宅固定回線としても使える!」という実感が得られれば、さらに高性能なホームルーターを導入することでより快適な環境を構築することができます。
つまり、パンダルーターを卒業してより高性能なホームルーターに乗り換える、ということです。
パンダルーターはあくまでも外出先でも使えるモバイルルーターなので、自宅内での固定利用には少し不便です。
自宅での利用を前提としたホームルーターなら家庭用電源によってよりしっかりと電波を掴むことができ摺、バッテリー劣化を気にすることもないし、なにより自宅内ネットワークをしっかりと構築することができます。
まずはパンダルーターを使ってみて楽天モバイルを固定回線として使えそうなら、次はぜひホームルーターの導入を検討してみてください。